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2002 Fiscal Year Annual Research Report

形質転換技術を利用したイネの穂培養法の確立と登熟過程解析への応用

Research Project

Project/Area Number 13760012
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

田中 朋之 (勝部 朋之)  鳥取大学, 農学部, 助手 (50224473)

Keywordsイネ / 登熟 / 穂培養 / 糖代謝
Research Abstract

1、イネ子実の登熟過程を単純化して解析するために、イネの穂培養法の確立とその応用を試みた。
2、本年度は、昨年度の研究において子実の発育・成長に深く関与することが示唆された子実中遊離糖の組成に着目し、インタクトな穂および穂培養法においてソース能力(供給炭素源の量と質)を制御して育てた穂について糖分析を行った。
3、インタクトな穂の先端部(強勢穎果)の子実においては、全糖含有率(TS%)、還元糖含有率(RS%)ともに登熟初期に高く、登熟が進むにつれ急速に低下した。穂の基部(弱勢穎果)においては、TS%とRS%は、先端部の経時的変化に遅れて推移する傾向にあった。
4、細胞壁結合型インベルターゼ活性と連動し、細胞分裂を促すと考えられているヘキソース/スクロース比(H/S比)は、先端部ではTS%の変化にやや遅れて開花後5-7日目に最大となった。この最大期は子実乾物重が指数的に増加する時期と一致した。
5、穂培養処理した穂の先端部の子実においては、同時期のインタクトな穂の子実に比べ、TS%、H/S比ともに高かった、H/S比は、特にグルコースのみを炭素源とした処理区で高く、この処理区で穂が緑色を多く残し登熟が遅れる傾向にあったことと関連があるものと推察された。
6、培地組成の著しい違いにも関わらず、子実中の主要な遊離糖(グルコース、フルクトース、スクロース)の組成に大きな違いは見出されず、子実中で糖の変換が盛んに行われていることが示唆された。一方、ヘキソースのみを炭素源とした処理区では、マルトース(またはセロビオース)およびラクトースと同じカラム保持時間を有する有意な量の未同定ピークが検出され、糖代謝が大きく変化していることが示唆された。
7、以上のことから、穂培養法は、イネ子実における糖代謝機構を解析する上で新規かつ有益な手段になりうることが示唆された。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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