2001 Fiscal Year Annual Research Report
食品タンパク質の経口投与により誘導される不応答化T細胞の特性の分子生物学的解析
Project/Area Number |
13760098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊勢 渉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70323483)
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Keywords | T細胞 / 経口免疫寛容 / トランスジェニックマウス / 遺伝子発現 / シグナル伝達 / lipid raft / subtraction |
Research Abstract |
1.T細胞に不応答化を誘導する系の確立 オボアルブミン(OVA)特異的なT細胞レセプター(TCR)を発現するトランスジェニックマウスDO11.10にOVAを4週間経口投与することで、OVA特異的T細胞に不応答化が誘導されることを確認した。またこの不応答化T細胞のin vitro抗原刺激に対する挙動についてsingle cell levelで詳細に検討した。 2.不応答化T細胞に特異的に発現する遺伝子の探索 OVAを経口投与することで不応答化を誘導されたT細胞をDO11.10マウスより磁気細胞分離システムをを用いて分離精製した。比較対象としてアジュバントとともにOVAを非経口投与されたマウスから、応答性を保持したT細胞を分離した。両T細胞からmRNAを調製し、PCR法を用いたsubtraction hybridization法を行うことにより、OVAを経口投与されたマウス由来T細胞に特異的に発現する遺伝子をクローニングした。さらにdifferential screeningを行うことにより、擬陽性クローンを排除した。現在、得られたクローンの塩基配列を解析している。 3.T細胞の活性化に伴う細胞膜近傍分子の挙動解析 マウスT細胞膜表面に存在するスフィンゴ脂質とコレステロールを主要成分とするlipid raftと称される脂質マイクロドメインの分離方法を確立した。すなわちマウスT細胞を非イオン性可溶化剤Brij58を含むlysis bufferにて可溶化後、これを不連続のショ糖密度勾配法にて超遠心し、lipid raft画分を分離した。得られたlipid raft画分にはsrc型キナーゼであるlck, fynやアダプター分子であるLATなどシグナル伝達に重要な分子が集積していることを確認した。
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