2001 Fiscal Year Annual Research Report
葉面積と草高を指標とした群落熱収支の評価とモデル化
Project/Area Number |
13760183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 純 信州大学, 農学部, 助教授 (40262696)
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Keywords | 葉面積指数 / 草高 / 群落熱収支 / 作物係数 / 蒸発散 |
Research Abstract |
H13年度は、観測データの収集に終始した。すなわち、タイ原産(品種名不明)のトウモロコシを約2.5ha栽培し、ここで、(1)気温プロフィル(H=0.8,1.3,1.8,2.3,2.8,3.3,3.8,4.3m)、(2)群落表面温度(H=5.5m、IR放射温度計)、(3)土壌水分吸引圧(D=0.1,0.2,0.3,0.4,0.6,0.8,1.0,1.2,2.0m)、(4)TDR土壌水分計(DH=0.1,0.2,0.3,0.4m)、(5)日射および反射、(6)純放射、(7)風速分布(H=0.5,1.5,2.5,4.0,5.5m)を栽培初期から継続して測定した。加えて、8/10から、(8)CO2/H2Oアナライザ(H=2.0m)(本申請研究にて購入)、(9)3次元超音波風速計(H=2.0m)によって植被層内の乱流状況のデータを収集した。8/10〜12の3日間は、赤外線放射温度計を使用して植被層内の葉柄の表面温度を手動にて測定し、平均的な植被層内の葉柄の温度プロフィルを得た。 上記の測定結果は詳細な解析が行われていないが、次の結果が得られており、本申請の目的が達成できるデータとなっている。すなわち、葉面積を大きくする目的により、2本立てで栽培されたトウモロコシは、葉面積指数LAIが14に達し、草高は平均4.2mに達した。この場合、日射は表面付近でその多くが吸収され、葉柄の温度は、群落表面付近で極大を示した。その結果、群落内部の葉柄温度は、群落上部の気温より低い傾向があった。一方、風速プロフィルは葉面積に対して「さほど密ではない」葉面積密度を反映して、群落内の減衰が顕著ではなかった。したがって、上層空気の群落内への流入と、それに伴う大気-葉柄間のエネルギ交換が活発であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)