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2001 Fiscal Year Annual Research Report

p53癌抑制遺伝子カスケード異常の指標としての中心体過剰複製

Research Project

Project/Area Number 13760221
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

奥田 優  山口大学, 農学部, 助手 (10325243)

Keywords癌遺伝子 / 犬 / 中心体 / p53 / mdm2 / 腫瘍 / サイクリンE / 変異
Research Abstract

p53癌抑制遺伝子はヒトの癌において最も変異している遺伝子である。P53蛋白の不活化した細胞ではDNA損傷が生じても細胞周期が停止せず遺伝子異常が蓄積したまま増殖を続け、しかも細胞死がおこりにくいことから癌化に重要である。ヒトの腫瘍ではP53の不活化は一方のアエルの不特定部位の点突然変異と残りのアレルの欠失でおこる場合が多いことが知られているが、突然変異の部位によってはドミナントネガティブに作用し残りのアレルの野生型P53を不活化してしまう場合も存在する。また、MDM2はP53蛋白に結合してそれを不活化することが知られている。このようにP53蛋白の不活化を検討する場合、p53癌抑制遺伝子の変異の解析、MDM2の過剰発現についての解析が最低限必要となる。また、これまでに明らかとなっていないP53の不活化の機構が存在する可能性も否定できない。
中心体は均等な染色体分配に必要不可欠な細胞内小器官である。これまでヒトの腫瘍細胞において中心体が3つ以上存在する中心体過剰複製が多く認められ、発癌における染色体不安定性に重要な役割を果たしていると考えられている。この中心体過剰複製の原因としてp53癌抑制遺伝子の変異、MDM2の過剰発現によるP53蛋白の不活化が明らかとなっている。
本研究では、犬の自然発生腫瘍を用い、P53カスケードの異常と中心体過剰複製の相関を体系的に解析し、中心体過剰複製がP53カスケードの異常の指標となるか否かを明らかとすることを目的とする。これまで約50例の自然発生犬腫瘍を用いて、P53蛋白、MDM2蛋白、サイクリンE蛋白の発現と中心体過剰複製の関係を検討している。一部、p53癌抑制遺伝子の変異の解析も行い、中心体過剰複製がP53カスケードの異常の指標となる可能性が示唆されている。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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