2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
川岸 久太郎 信州大学, 医学部, 助手 (40313845)
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Keywords | 迷走神経 / カテコラミン作動性神経 / TH(Tyrosine Hydroxylase) / 免疫組織化学法 |
Research Abstract |
迷走神経は副交感神経の本幹として知られている。しかし、迷走神経には副交感神経成分の他に内臓知覚をつかさどる感覚性神経線維や咽頭喉頭部の筋を支配する運動神経線維、また部分的では有るがカテコラミン作動性神経線維が含まれているという報告がある。また神経線維の分布に関しても現在迄Horseradish peroxidase(HRP)retrograde labeling等により様々な動物種の迷走神経が研究されてきた。しかしヒトでは構成成分についてはまだ分からないことが多く、また調べられてとしても心臓や腹部に限定される事が多く包括的に調べられたものはまだない。 本研究ではヒト迷走神経の全走行において含有されるカテコラミン作動性神経線維を同定する方法として免疫組織化学的手法を使用した。従来は長期間固定保存された後の標本においては染色性の問題等が有るとされてきたが、抗TH(Tyrosine Hydroxylase)抗体による染色は可能であった。 また組織観察の結果、ヒト迷走神経においては延髄根部においても一部TH陽性神経が認められ、他の全ての走行中においてもTH陽性神経線維が認められた。特に頚部迷走神経においてはほぼ全ての神経線維束にTH陽性神経線維が認められた。また迷走神経下神経節においてはTH陽性神経細胞も認められた。今後染色条件等の検討を行いながら他の抗体を使用し、また例数を増やしながらヒト迷走神経に含まれる神経線維の詳細な分布を検討する。
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