2001 Fiscal Year Annual Research Report
P/Q型CaチャネルをN型Caチャネルに置換したマウスの作製
Project/Area Number |
13770020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三枝 弘尚 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90261205)
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Keywords | P / Q型Caチャネル / N型Caチャネル / ノックインマウス |
Research Abstract |
本研究においてはP/Q型Caチャネルをコードするalpha 1A遺伝子内にN型Caチャネルをコードするalpha 1BサブユットのcDNAを挿入し、P/Q型チャネルが本来機能すべきところがN型チャネルに置き換えられたノックインマウスを作製する。そして、これらの構造上類似したチャネルが機能的に等価であるのかどうかを検討する。本年度は、alpha 1B cDNAをalpha 1A遺伝子に挿入したマウス胚幹細胞の単離を試みた。 まず、将来的に外来性alpha 1Bの発現を調べるうえで、内在性のマウスalpha 1Bと外来のウサギalpha 1Bとを通常の抗体で区別することは困難であると予想されるので、ウサギalpha 1B cDNAにFLAG-tagの配列を挿入した改変alpha 1B cDNA(FLAG-alpha 1B)を作製した。そしてこのFLAG-alpha 1BをHEK293細胞で発現させたところ、FLAG-tagの挿入はチャネル活性に影響しないと考えられる結果を得た。そこで、FLAG-alpha 1B cDNAを変異導入lox配列(lox66), EMCV由来lRES, polyAシグナル、およびハイグロマイシン耐性遺伝子カセットをもつベクターに組み込みノックインベクターを作製した。このノックインベクターとCreリコンビナーゼ発現ベクターとを、すでにマウスalpha 1A遺伝子エクソン1に変異導入lox配列(lox71)を挿入したBl-176細胞に電気穿孔法により導入した。ハイグロマイシン耐性株を選別してSouthern hybridizationおよびPCRにより正しくFLAG-alpha 1Bが挿入された細胞をスクリーニングしたところ、約40%という高効率でノックインES細胞が得られた。現在このノックインES細胞を用いてキメラマウス作製をすすめている。
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[Publications] Tsunemi, T.: "Novel Cav2.1 splice variants isolated from Purkinje cells do not generate P-type Ca2+ current."J. Biol. Chem.. 277. 7214-7221 (2002)
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[Publications] Saegusa, H: "Suppression of inflammatory and neuropathic pain symptoms in mice lacking N-type Ca2+ channel.Suppression of inflammatory and neuropathic pain symptoms in mice lacking N-type Ca2+ channel."EMBO J.. 20. 2349-2356 (2001)