2001 Fiscal Year Annual Research Report
EBV感染が悪性リンパ腫の発生・分化・進展に与える影響と意義の検索
Project/Area Number |
13770078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 賢吾 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40323612)
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Keywords | 悪性リンパ腫 / EBV |
Research Abstract |
EBV感染がB細胞性リンパ腫の分化に与える影響の細胞生物学的検討: 濾胞性リンパ腫細胞株FL-18と同一クローン由来でEBVの感染したFL-18-EBを用いて,免疫組織化学的にBCL6(germinal center{GC} phenotype),VS38cおよびCD138(post germinal center phenotype)の発現を比較検討した.その結果,FL-18はBCL6+/VS38c-/CD138-のGC phenotypeを示し,FL-18-EBではBCL6-/VS38c+/CD138+のpost GC phenotypeの表現型を示した.以上より,EBV感染に伴い分化段階が進むことが示唆された.また、Northern hybridization法によりBCL6 mRNAの発現がFL-18のみに認められたことから,EBV感染が分化に関連した遺伝子発現を調節していると考えられる.GeneChipを用いた遺伝子発現の比較でも同様の結果が得られたほか,EBV感染に伴い,ホーミングレセプターやinterferon regulatory factor(IRF)の活性化が認められており,細胞形態や生物学的ふるまい,あるいは発症機序の解明に重要な関与を示すものと考えられる。今後,このような変化を来たすEBV遺伝子の同定を,感染実験あるいは遺伝子導入により実証する予定である. EBVの潜伏感染様式とPALの転移様式における病理学的検討: 稀有な疾患であり,症例の蒐集に困難が予想されたが,130例程度の臨床データの収集に成功した.現在50例をめどに,登録症例の病理標本を収集中である.原発巣と転移巣の病理標本を,ともに免疫染色し,腫瘍細胞の免疫形質および,EBVの潜伏感染様式のtypeを確定する.
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