2001 Fiscal Year Annual Research Report
X染色体上のRFLPマーカーを用いた口腔内腫瘍様病変のclonality解析
Project/Area Number |
13770086
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
加島 健司 大分医科大学, 医学部, 助教授 (90244160)
|
Keywords | X染色体 / RFLP / HUMARA法 / Clonality解析 / 口腔内病変 |
Research Abstract |
1.パラフィンブロック組織からDNAを抽出し、X染色体androgen receptor(AR)遺伝子をPCRにて検出した。 その知見は以下の通り。 (1)固定時間が24〜48時間を越える組織から得られたDNAは断片化を来たし、PCRによる増殖は不良であった。 (2)固定条件が良好な組織を選択し、さらに新たに入手した組織を24時間以内で固定したところ、安定した増幅結果が得られた。 (3)病変を顕微鏡下で選択的に切り出したものから、改めてDNAを抽出した。PCRの結果、扁平上皮癌23例中、10例がAR遺伝子に関してヘテロ接合性を示した。白板症(keratosis with atypia)は、14例中3例がヘテロ接合性を示したのみであった。合計37例中、ヘテロ接合性を呈したのは13例であった。 2.HpaIIによってDNAを処理し、しかるのちにPCRを行って、個々の症例にいてclonalityを検討した。HpaII処理前に得られた2本のバンドと同一の2本のバンドが得られた場合はpolyclonal、2本のうち1本のみとなった場合をmonoclonaと判定した。 その知見は以下の通り。 (1)扁平上皮癌10例中、3例がHpaII処理後のPCRが可能であり、その全てが単一のバンドを呈したことより、monoclonalと判定された。 (2)白板症(keratosis with atypia)3例中、2例がHpaII処理後のPCRが可能であり、両者とも処理前と同様の2本のバンドを呈したことより、polyclonalと判定された。
|