2001 Fiscal Year Annual Research Report
小児気管支喘息患児の経過・予後における母親のストレスの役割に関する前向き研究
Project/Area Number |
13770195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永野 純 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (10325483)
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Keywords | 気管支喘息 / アレルギー / 小児 / 母子関係 / 心理社会的ストレス / 心身相関 |
Research Abstract |
本年度の研究実績 以下の方法で、ベースライン・データを得た。国立療養所南福岡病院小児科外来通院中の気管支喘息患児のうち、次の4条件を満たす者とその母親を対象とした。すなわち、(1)年齢が2歳以上12歳以下、(2)罹病期間が2年以上、(3)過去1年間継続的な外来もしくは入院加療を要していたこと、および、(4)今後も継続的な薬物療法を要すること、である。 患者の母親に対して、研究目的と調査内容、研究協力の自由と同意撤回の自由、個人情報の保護、研究協力による利益と不利益についての説明文書を提示し、これを説明した。同意が得られた場合は、同意書への署名を得た。 その結果、合計274人から参加同意を得た。1人1調査あたり1,000円相当の謝礼品を渡した。参加者の性別は、男児176人、女児98人であった。年齢は、3歳以下が43人、4〜5歳が83人、6〜7歳が56人、8〜9歳が57人、10歳以上が35人であった。一方、母親の年齢は、20歳代が29人、30歳代が178人、40歳代以上が67人であった。 患児の血中IgEレベルについては、できるだけ過去のデータを利用し、これが得られない者に限って新たに採血を行い測定するようにした。診療録と主治医から、内服/吸入薬の種類と量、および過去1年間の(1)発作の頻度、(2)発作による医療機関受診頻度、(3)入院頻度および期間について情報を得た。母親に次の4種の調査票への回答を求め、記入後に郵送してもらった。すなわち、1)気管支喘息調査用紙、2)ストレス調査票、3)親子関係診断テスト、および4)小児気管支喘息QOL調査票である。 得られたデータは、パーソナルコンピュータのデータベースソフトを利用して整理し、保存した。
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