2001 Fiscal Year Annual Research Report
心臓性突然死に関する血液生化学的診断マーカーの検索
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13770221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中留 真人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90263251)
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Keywords | 心臓性突然死 / アポトーシス / 診断マーカー |
Research Abstract |
開胸下にラット冠動脈を結紮することで虚血による心筋梗塞モデルを作成した。H-E染色による組織学的検討では、明らかな梗塞巣は認められなかったものの、一部に核の膨化や好酸性変化(初期の梗塞巣)が認められた。一方、TUNEL陽性細胞は再灌流30分で若干認められ、その後徐々に増加し、再灌流120分で最大数認められた。このことは、TUNEL陽性細胞が早期診断マーカーとして適応できる可能性を示唆するものである。しかしながら、DNAの断片化は検出することができなかった。これは、DNA抽出用に採取した組織中に含まれるアポトーシス細胞の、量的な問題と考えられる。また、定量的RT-PCRの結果、虚血30分の段階ではBax/Bcl-2比は減少傾向にあったが、再灌流によりBax/Bcl-2比は増加傾向を示した。これは、両者がヘテロダイマーを形成し、再灌流によってBax優位の状態が生じ、その結果アポトーシスを促進させているという説を支持するものである。さらに、冠動脈血リンパ球より採取したBcl-2mRNA量は、虚血時から再灌流時にかけても減少傾向を示した。これは、リンパ球から放出されるある種のサイトカインがアポトーシスを促進させる結果、リンパ球Bcl-2のアポトーシス抑制能を減少させている可能性があり、血液生化学的診断マーカーとしての応用性を示唆するものである。今後はヒト心臓性突然死例における、心筋梗塞の確定診断にこれらが応用できうるか否か検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 中留真人: "ラット虚血再灌流心におけるアポトーシス関連mRNAの定量的解析"DNA多型. 9. 67-69 (2001)
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[Publications] Nakatome M: "Detection of cardiomyocyte apoptosis in forensic autopsy cases"International Journal of Legal Medicine. 116(1). 17-21 (2002)