2001 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチに見いだされる新しい自己抗体の対応抗原分析および病因的意義の解明
Project/Area Number |
13770239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野島 崇樹 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30327514)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 自己抗体 / サイトケラチン-18 / FUSE結合蛋白 / 自己抗原 / ヒトDNA helicase V |
Research Abstract |
ヒト末梢血リンパ球cDNAをテンプレートに用いて、サイトケラチン-18(CK-18)および癌遺伝子c-mycの調節因子であるfar up-stream element binding protein(FUSE結合蛋白=ヒトDNA helicase V)の全長cDNAをnested PCRを用いて分離に成功した。(シークエンスも確認した。) FUSE結合蛋白の56-323アミノ酸残基に相当する部分cDNAをnested PCRにより獲得し、発現ベクター(プラスミドpMal-c2X)にサブクローニングして、大腸菌に発現させたマルトース結合蛋白との融合蛋白を獲得した。アミロースレジンカラムを用いた融合蛋白の精製を試みたが(塩濃度などを変えた種々の条件下で)、精製はできなかった。 そこで、大腸菌蛋白とのクルードな状態の抗原蛋白としての反応性を、免疫ブロット法を用いて検討した。慢性関節リウマチをはじめとする膠原病患者血清を用いて、患者血清中のIgGと、発現したFUSE結合蛋白との抗原反応性を検討したところ、慢性関節リウマチ(RA)72例中7例(10%)、全身性エリテマトーデス(SLE)27例中1例(5%)にFUSE結合蛋白との反応性が確認された。 (なお、RA血清をプローブに用いたHeLa細胞由来λ gt11 cDNAライブラリーからの対応抗原cDNAのクローニングにより獲得した、λ gt11(RA9-2)により発現したFUSE結合蛋白-βガラクトシダーゼ融合蛋白を用いた免疫ブロットでは、RA1例とSLE1例のみにしか反応が確認されていなかった。)
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