2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病治療薬脳内移行量のMR Spectroscopyによる測定
Project/Area Number |
13770505
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
小田 一成 島根医科大学, 医学部, 助手 (30314628)
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Keywords | アルツハイマー病 / 塩酸ドネペジル / proton MR spectroscopy |
Research Abstract |
アルツハイマー病の治療薬として近年注目されている抗コリンエステラーゼ薬(塩酸ドネペジル)の脳内移行量をproton MR spectroscopyを用いて評価可能か検討した。 【対象】臨床的にアルツハイマー病と診断された28例(男惟16例、女性12例)。年齢は55-66歳(平均76.3歳)、HDSは5-24点(平均13.4点>である。 【撮像方法】臨床用1.5T MR装置を使用。後部帯状回を含むvoxelを設定し、PRESS法(TE=30msec)にてprotonのスペクトルを得た。評価可能なスペクトルはコリン化合物(Cho)、N-アセチルアスパラギン酸(NAA)、クレアチニン/クレアチン(Cr)、myo-イノシトール(mI)である。 【検討項目】(1)22例を塩酸ドネペジル投与群12例、非投与群16例に分け、得られたスペクトルの比(Cho/Cr, NAA/Cr, mI/Cr, NAA/mI)を比較した。(2)年齢、性別、HDSをマッチさせた各群9例ずつでスペクトル比を比較した。(3)(1)(2)の検討で統計学的有意差が生じたスペクトル比について有意差に関与する因子(年齢、性別、投与量、HDS値)を多変量解析にて検討した。 【結果】(1)mI/Crは投与群で有意に上昇(P<0.01)。NAA/mIは投与群で有意に低下(p<0.05)。(2)mI/Crは投与群で有意に上昇(P<0.01)。NAA/mIは投与群で低下する傾向(P=0.078)。(3)mI/Crは投与量に関して正の相関あり(P=0.036)。NAA/mIは投与量に関して負の相関(P=0.029)、HDSに関して正の相関あり(p=0.004)。 【結論】塩酸ドネペジルの脳内移行量をproton MRSで評価する際に、mI/Cr, NAA/mIが指標となる可能性がある。
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