2001 Fiscal Year Annual Research Report
直線加速器を用いた非侵襲的定位放射線治療のための精度管理システム開発
Project/Area Number |
13770506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
権丈 雅浩 広島大学, 医学部, 助手 (20304420)
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Keywords | 定位放射線照射 / 直線加速器 / 精度管理 / 非浸襲固定 |
Research Abstract |
直線加速器を用いた非侵襲的定位放射線治療の精度管理システム構築にあたり、照射に関わる各課程で生じうる誤差を定量的に評価するために下記A-Dの基礎実験を行った。 A CCDカメラシステムの位置取得精度検証 バイトプレートを6軸座標決定装置に固定し、CCDカメラシステムで空間座標を測定する実験を行った。設定座標と測定座標の誤差平均値と標準偏差は各軸方向で0.0〜0.2mm、0.00〜0.12mmであった。 B 反復再現性検証 ボランティアにバイトプレートを作成して頭部を熱可塑樹脂シェルで固定し右頬骨突起を標的とするセットアップを反復して、仮想アイソセンタの座標を計測した。10人の変動平均値は0.4〜1.2mm、標準偏差は0.29〜0.84mmであり、1.5mm以上の変動は一人あたり0〜2回(中央値0回)生じた。 C 非侵襲的固定の時間精度検証 シェル固定したポランティアに装着したバイトプレートのマーカを観測し、頭蓋内中心部に設定した仮想アイソセンタ座標の経時変動を測定する実験を10人に行った。変動最大値は0.5〜8.6mm(中央値2.3mm)で、1時間経過とともに変動幅は拡大し、過半数に2mm以上の変動を認めた。 D ファントム実験による総合位置精度検証 模擬標的を装填した頭部ファントムのCTスキャンを行い、仮想治療計画に基づく位置設定を治療寝台上で行った。定位照射用コリメータで照準画像を撮像し、画像処理装置で模擬標的中心と照射中心の距離を求める実験を反復し、画像診断から照射までの過程の総合位置精度を検証した。誤差の絶対値は0.76〜0.82mmで、頭尾側方向の誤差が大であった。 上記実験により分割定位放射線照射の位置精度には頭部固定が最も大きく関与し、続いてバイトプレート脱着、治療計画用画像取得が影響すると判明した。
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Research Products
(1 results)