2001 Fiscal Year Annual Research Report
拡散強調磁気共鳴スペクトル画像法によるtau蛋白異常症の病態解析
Project/Area Number |
13770516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
木津 修 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70305598)
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Keywords | 拡散強調スペクトル / tau蛋白異常症 / 磁気共鳴スペクトル |
Research Abstract |
研究目標は、磁気共鳴法(MR)を用いた脳内代謝物質の拡散強調スペクトル画像法(DW-MRSI)によるtau蛋白異常症における神経細胞内変化の画像化である。このためにはまず脳内代謝物のDW-MRSIの開発・実用化を目指した。使用した装置は現在当施設で保有する臨床用MR装置(1.5T, Gyroscan INTERA ; PhilipsおよびMAGNETOM ; Siemens)である。 第1に主に臨床用MR装置(1.5T, Gyroscan INTERA ; Philips)を用いて、通常のMRSI法の基本的なノウハウを蓄積し、再現性、精度の向上に努めた。50例以上に上る正常ボランティアを含めた臨床例におけるin vivo MRSIに成功した。臨床への応用としては、正常圧水頭症におけるMRSIにより、脳室内の乳酸増加を観察しえた。この乳酸は他のtau蛋白異常症を含む痴呆疾患では見られず、治療、経過観察に有用であることを報告した。第2にMR高分解能画像による脳実質内微小構造物の描出を目指し、反転回復(inversion recovery)法を用いて最適なinversion time (TI)を求めるのに成功した。具体的には淡蒼球の内部構造を描出し、その描出に至適なTIがこれまで灰白質-白質を良く分離すると言われていたTIとは異なることを認めた。第3に高分解能かつゆがみのすくない拡散強調画像(DWI)をparallel imaging法の1つであるSENSE(sensitivity-encoding)法にて撮影することに成功し、これにからfiber tracking法を用いて神経線維の走行などを同定した。
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Research Products
(1 results)