2001 Fiscal Year Annual Research Report
Fanconi貧血遺伝子FANCG欠損細胞株作成によるFANCG遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
13770591
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
松下 暢子 川崎医科大学, 医学部, 助手 (30333222)
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Keywords | ファンコニ貧血 / ジーンターゲティング / DNA修復 |
Research Abstract |
1.ニワトリB細胞株においてファンコニ貧血原因遺伝子FANCGの機能解析を行うため、ジーンターゲティングによる変異細胞株の作成を計画した。 2.まず、ニワトリFANCGのcDNAを得るため、ヒトFANCGのcDNAフラグメントをプローブとして低ストリンジェンシー条件でライブラリースクリーニングを行ったがFANCGを得ることができなかった。そこで、ハンブルグ大学BuersteddeらのESTデータベースをサーチして、ニワトリFANCGの部分配列を含むと思われるクローンを入手し、これをプローブとして再度ライブラリースクリーニングをおこない、cDNAとゲノムのクローンを単離した。 3.これらのクローンのシーケンスデータから、ニワトリFANCGの配列のほとんどが明らかとなり、あとN末のわずか40アミノ酸程度を残すのみとなっている。さらにRACE法によって全長の単離を行う予定である。既知部分のニワトリとヒトのFANCGアミノ酸配列は約36%のidentityとかなり保存が低く、配列の比較から、機能上重要な配列・ドメインの同定とファンコニ貧血患者における変異との関連について検討を行っている。 4.ゲノムのクローンからターゲティングベクターを作成し、現在トランスフェクションを行っている。最初のクローンはすでに出現してきており、来週にはサザンブロッティングでターゲットインテグレーションの確認を行う予定である。 5.北大の松田らに依頼しニワトリFANCGの染色体マッピングを行った。FANCGは性染色体に位置しており、DT40においては一回のジーンターゲティングで遺伝子破壊株の作成が可能である。今後破壊株の表現型解析、特にDNA修復経路の遺伝子とのダブルノックアウトの作成を行う予定である。
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