2002 Fiscal Year Annual Research Report
近位尿細管細胞エンドサイトーシスとClC-5クロライドチャネルの機能連関解析
Project/Area Number |
13770604
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
長場 泰 北里大学, 医学部, 助手 (40255279)
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Keywords | ClC-5クロライドチャネル / エンドサイトーシス / ソーティング / 遺伝子変異 / 抗ClC5抗体 / ウェスタンブロット法 / 細胞内小胞輸送 |
Research Abstract |
Dent病、特発性尿細管性蛋白尿症がClC-5クロライドチャネルの遺伝子変異で起こることが明らかにされ、ClC-5の異常が尿細管における低分子蛋白のエンドサイトーシスに影響していることが想定されている。平成14年度は、エンドサイトーシスとClC-5の機能連関を解析するため、前年度に作成したCLC-5遺伝子変異S270R, R280Pを用いて細胞内小胞輸送がどのレベルにて障害されているのかを検討した。 1.変異導入細胞の作成と確認 変異点を有するClC-5クローンを作成しベクターへ挿入した。リポフェクション法により、培養細胞への遺伝子形質導入を行い、ウェスタンブロット法、ノーザンブロット解析にて発現を確認した。 2.変異導入細胞における細胞内局在 変異点S270RおよびR280Pのそれぞれが挿入された培養細胞および野生型において細胞内小器官マーカーとの二重染色を行った。 二つの変異導入培養細胞にて、ソーティングに関与する細胞内小器官との二重染色による発現はすべての部位で確認された。これは野生型との差異も認めなかった。この結果より少なくとも今回我々が検討した変異点の異常では細胞内のソーティングの各レベルではClC-5が蛋白として存在することが確認された。 今回検討した変異点はTMD5-6ループに存在し、チャネルとしての機能発現に重要な役割を果たしていると考えられているが、ソーティングにおける異常は確認されず、おそらく標的部位におけるアセンブリに影響している可能性が考えられた。
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