2001 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺機能亢進症マウスにおけるモノクローナルな副甲状腺腫の形成機序と機能異常
Project/Area Number |
13770637
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
今西 康雄 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50326253)
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Keywords | ヒトcyclin D1遺伝子 / トランスジェニックマウス / 副甲状腺過形成 / 微生物学的クリーニング |
Research Abstract |
ヒトCyclin D1遺伝子をマウス副甲状腺において組織特異的に強制発現させるべく、トランスジェニックマウス(PTH-cyclin D1 transgenic mice ; PC mice)が米国において作製された。実際にこのマウスは副甲状腺過形成を生じ、生化学的な副甲状腺機能亢進症を呈した。また、高回転骨の骨組織像も呈し、ヒトの副甲状腺機能亢進症における骨の変化と一致した(Imanishi Y.et al.,J Clin Invest 107,1093-1102,2001)。本トランスジェニックマウスを輸入後、帝王切開による微生物学的クリーニングによりSPF化し、コロニーを形成させた。コロニーの形成は、トランスジェニックマウスを野生型マウス(FVB/N Jcl)と掛け合わせ、トランスジーンを持つものを選別することで行った。トランスジーンの有無は、マウスのテールよりDNAを抽出し、ヒトCyclin D1特異的なプライマーを使い、Ampli Taq Goldを用いたPCR法で増幅後、電気泳動漕システムでPCR断片を分離し確認した。さらに、これらマウスのテールよりのDNAを制限酵素で消化し電気泳動漕システムで分離後、トランスファーメンブレンにブロッティングし[α-_<32>P]dCTPでラベルしたヒトCyclin D1 cDNAをプローブとして用いたサザンブロッティング法により確認した。本マウスが、帝王切開による微生物学的クリーニングによりSPF化の過程で、その遺伝形質の変化を来していない事を確認するために、各組織におけるCyclin D1遺伝子の発現をRT-PCR法で確認したところ、副甲状腺組織特異的な発現が認められた。本マウスは生後一年から一年半の間に、副申状腺機能亢進症を呈することが知られており、現在マウスを増殖中である。
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