2001 Fiscal Year Annual Research Report
門脈血行に基づき亜区域分けした3D肝モデルの臨床応用の可能性の検討
Project/Area Number |
13770675
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
黒沢 弘二 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80328319)
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Keywords | 三次元肝モデル / 手術支援 / 肝切除術 / 肝区域分け |
Research Abstract |
静脈麻酔下にブタ(n=2)の肝臓をhelical CTにて撮影。当初の計画では造影CTを使用する予定であったが予定であったが、静脈の確保が不十分のため造影が行えなかった。よって単純条件で2mm間隔の全肝撮影を施行した。得られた2次元データをもとに三次元肝モデルを作成したが、肝臓の輪郭に関しては比較的容易に3D画像の作成ができたが、脈管に関してはブタ肝に十分な厚みがないこと、単純CTでは脈管の拾い上げが困難であることなどから、十分な3D画像を作成することが不可能であった。いかに良い条件で造影CTを撮るかが今後の課題となった。 作成した3D画像上で、われわれがすでに開発した肝内血流支配域の識別プログラムに従い、ブタ肝門脈第3分枝の血流支配域およびその肝表面上の境界線を三次元画像上で識別した。 今回の目的は、われわれの開発した肝区域認識プログラムが理論上のみならず現実の肝流入門脈領域にどの程度一致するかを確認する事なので、もっとも判別しやすい1亜区域のみの設定を行った。 門脈内色素注入により実際の門脈支配領域の同定とモデルとの比較を行うために、まずハロセン麻酔下にてブタを開腹。三次元モデルで区域設定のもとになった門脈分枝をエコーガイド下に同定し、同門脈内にメチレンブルーを注入し門脈支配領域を染色した。 デジタルカメラにて染色された肝領域を撮影し、コンピューターに取り込み三次元モデルとの比較を試みたが、縦横比の違いなどから誤差が大きく断念した。染色領域のみを切除し、切除標本の重量(体積)、切除面の距離計測を行った。CT画像からの脈管の拾い上げにおける不正確さが大きく関与し、距離計測では最大2.5cm、体積では15%と、予想以上の誤差を生じた。
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