2001 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌リンパ節徴小転移の蛍光即時PCR法による検出と臨床的意義の研究
Project/Area Number |
13770689
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保田 啓介 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00302737)
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Keywords | 胃癌 / リンパ節 / 微小転移 / PCR / 免疫染色 |
Research Abstract |
研究(1)進行胃癌症例5例(深達度別にss:1例;se:3例;si:1例)、リンパ節18個を対象とした。うちH-E染色にて転移陽性と診断されたものは11個であった。LiglhtCyclerTMを用いて、CEAをプローブとしたreal-time RT-PCR法を行った結果は15個(検出率83%)に転移を検出した。偽陰性を認めなかった。本法はCEAの単一マーカーであっても高感度な方法であると考えられた。 研究(2)進行胃癌症例7例(深達度別にmp:2例;ss:2例;se:2例;si:1例)、リンパ節203個を対象とした。うちH-E染色にて転移陽性と診断されたものは59個であった。real-time RT-PCR法の結果は75個(37%)に転移を検出した。1例の低分化型腺癌症例、2個のリンパ節で偽陰性の結果を認めた。 研究(3)上記の221個のすべてのリンパ節を対象として追加実験を行った。 1)CK20をプローブとしてreal-time RT-PCR法を行った。結果は64個(29%)に転移を検出し、CK20単独では検出能は低いと考えられた。ただしCEAで偽陰性を示した2個のリンパ節のうち1個はCK20にて陽性であり、両マーカーの併用により感度を高めることが可能と考えられた。 2)CEA、CK20、AE1/AE3を用いた免疫染色を行った。染色性はAE1/AE3が優れており、81個(37%)に転移を検出し、偽陰性を認めなかった。H-E染色で陰性、real-time RT-PCR法で陽性のリンパ節22個中9個が免疫染色にて転移を検出された。:CEA、CK20の染色性を層別化し、real-time RT-PCR法の測定値との相関を調べると、高い正の相関を認めた。低い定量値の得られるリンパ節ではCEA、CK20の発現が沙ないことが確認された。
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