2001 Fiscal Year Annual Research Report
癌ワクチン療法を目指したDendritic Cellを用いた免疫療法の研究
Project/Area Number |
13770711
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
菅野 雅彦 順天堂大学, 医学部, 助手 (60286713)
|
Keywords | Dendritic Cell / Monocyte-Condition-Medium / Mature Dendritic Cell / 癌ワクチン / 抗原提示細胞 |
Research Abstract |
目的:最近、専門的抗原提示細胞であるDendritic Cell(DC)を用いた癌ワクチン療法が脚光を浴びている。本研究は、DC療法を有効な治療法として確立するため、DCの細胞学的特性と腫瘍免疫における役割の解析をさらに進めるものである。方法:健常ドナーの全血より末梢単核球(PBMC)を分離後、2時間、37℃でincubateしadhesion cellを採取し、IL-4とGM-CSFを用い7日間培養しDCの誘導を行った。また、Monocyte-Condition-Medium(MCM)を加え、さらに2日間培養し、MatureDCの誘導を行った。FACS analysisにて、誘導されたそれぞれのDCのphenotypeの解析を行い、それぞれのDCでリンパ球を刺激し、リンパ球増殖能をも検討した。結果:IL-4とGM-CSFを用い7日間培養した細胞は、T CellのマーカーであるCD3、B CellのマーカーであるCD20、MacrophageのマーカーであるCD14、NK CellのマーカーであるCD56はいずれもminimalであったが、co-stimulator moleculeであるCD40、CD54、CD80、CD86は、いずれも高発現し、MHC class IもMHC class IIも両方ともに高発現でありDCパターンを示した。MCMを加え、さらに2日間培養したMatureDCは、CD80はup-regulateし、MatureDCのマーカーであるCD83も高発現を示した。また、MatureDCでリンパ球を刺激すると、有意にリンパ球の増殖を認めた。結語:PBMCより、IL-4とGM-CSFを用いDCの誘導が可能であり、MCMを用いることによりMatureDCの誘導が可能であった。また、MatureDCは、より優れたstimulatorになりうる可能性が示唆された。
|