2001 Fiscal Year Annual Research Report
気腫性肺嚢胞の嚢胞形成に嚢胞腎の責任遺伝子PKD-1関与するか?
Project/Area Number |
13770745
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山本 滋 昭和大学, 医学部, 助手 (30286835)
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Keywords | 気腫性肺嚢胞 / PKD-1 / 嚢胞腎 / RT-PCR / 発現解析 / 気胸 |
Research Abstract |
本年度は嚢胞性の変化を示す嚢胞腎の責任遺伝子PKD-1が気腫性肺嚢胞に存在するかどうかについての検討である.遺伝子解析材料として使用する承諾を得た気胸手術によって得られた42検体を対象とした.(患者には検体採取により肺の切除範囲が変わらないことや,結果が出れば報告するなどプライバシーを厳守することで了解を得て研究を行うこととしている.)このうち16例についてヒトPKD-1モノクローナル抗体による免疫染色を行った.対照には病死した嚢胞腎を強く疑う腎の検体を用いた. 気腫性肺嚢胞16例中,3例がPKD-1で染色された.次にこの3例について,PKD-1遺伝子,Accession U24497の塩基配列(14063kb m-RNA)に基づいたプライマーセット(Forward 5'-AGTGGTCCGTCTTTGGCAAG-Reverse CCAGTGGACCCGTTTCGTGC-3'),およびプライマーセット(Forward 5'-GGCTCCATCCCTTCAAAGCG -Reverse GCCTGGTTGAGTCGGTCAAA-3')を用いてRT-PCRを行い,PKD-1のm-RNA発現の有無を検討したが,m-RNAの検出には至らなかった. 平成14年度はさらに症例を重ねて条件を検討し,気腫性肺嚢胞にPKD-1遺伝子発現異常が見いだせない場合,サザンブロッティング法を行いDNA抽出し遺伝子の構造変異・欠失を解析する予定である.
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