2001 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄移植とFlat3-ligandを併用したドナー特異的免疫寛容の導入
Project/Area Number |
13770748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
石橋 信之 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50328465)
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Keywords | 心移植 / 異所性気管移植 / 骨髄移植 / 免疫寛容 / マイクロキメリズム / Flat 3 Ligand |
Research Abstract |
臓器移植後の長期生存の主な障害因子は、免疫抑制剤の副作用に起因する合併症と慢性拒絶による移植臓器機能不全である。ドナー以外の同種抗原と感染症に対する一般免疫能を確保したままドナー抗原に対する免疫反応のみを抑制するドナー特異的免疫寛容の導入は、免疫抑制剤の減量または中止を可能とし、免疫抑制剤の副作用を軽減させることが可能となると同時に、慢性拒絶の予防効果から長期生存率の向上が期待されている。本研究では、心移植においても臨床的に応用可能なドナー骨髄細胞移植によるドナー特異的免疫寛容の成立を目的として、新しい骨髄細胞刺激因子として1991年に始めてクローニングされたFlat3 ligandのマイクロキメリズムに対する効果を検討している。 移植早期より気管、肺移植における慢性拒絶反応である閉鎖性細気管支炎が生じる異所性気管移植モデルを使用した、flat3 ligandによる長期にわたるマイクロキメリズムの維持、ドナー特異的免疫寛容の誘導に関する我々の検討においては、異所性気管移植と骨髄細胞移植をおこなった群にflat3 ligandを投与すると移植後6週の時点で、Flat3 ligand投与群は非投与群に比して有意に慢性拒絶反応を抑制され、PCR法によりflat3 ligand投与群では末梢血において、ドナー由来DNAが検出された。しかし、Flow cytometryでの検討ではドナー由来のリンパ系細胞は検出されなかった。 平成13年度の本研究では、flat3 ligandを移植2週間後に再投与した群において、Flow cytometryにてドナー由来リンパ系細胞が検出された。現在本研究では、flat3 ligandの投与量、時期の調節を行い、Flow cytometoryをもちい末梢血中のドナー由来細胞のレベル、すなわちマイクロキメリズムのレベルを検討し、マイクロキメリズムの維持とドナー特異的免疫寛容の成立の有無に関し検討している。
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