2002 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性脳障害におけるα2アゴニスト(ミバゼロール)の脳保護効果に関する研究
Project/Area Number |
13770820
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
木村 哲 秋田大学, 医学部, 助手 (00312702)
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Keywords | 前脳虚血 / α2アゴニスト / ミバゼロール |
Research Abstract |
ラット一過性前脳虚血モデルを用いてα2アゴニスト(ミバゼロール、以下Miv)の脳保護効果を脳内ノルエピネフリン(以下NE)遊離に及ぼす影響から検討した。雄Sprague-Dawleyラット(300-400g)24匹をハロタンで麻酔導入後気管切開し、内頸静脈(脱血、薬物投与用)および尾動脈(血圧測定用)にカテーテルを留置した。側頭筋に脳波電極および体温測定プローブを刺入し、側頭筋温を37.5℃に維持した。ラットを各群8匹ずつ対照群(生理食塩水1ml/kg)、Miv-20群(Miv20μg/kg)およびMiv-40群(Miv40μg/kg)の3群に分け、それぞれ生理食塩水またはMivを脳虚血30分前に皮下注した。脳定位的にマイクロダイアリシスプローブを線条体に刺入した。脱血による低血圧(収縮期血圧45-50mmHg)および両側頸動脈閉塞により前脳虚血状態(平坦脳波)とし、10分後、頸動脈閉塞解除および返血により再灌流を行った。前脳虚血開始30分前から虚血30分後までマイクロダイアリシス分析システムにてNE濃度を測定した。すべてのラットにおいて前脳虚血開始とともに線条体NE濃度は急激に上昇した。前脳虚血開始前値に対する虚血中のNE濃度増加率(平均±標準偏差)は、対照群:7775±3984%、Miv-20群:6863±3372%、Miv-40群:7962±2829%であり、群間に有意差はなかった(分散分析)。結論としてMiv20μg/kgおよび40μg/kgの虚血前皮下投与は、一過性前脳虚血にともなう線条体のNE濃度上昇には影響を与えなかった。
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