2001 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器における上皮Naチャンネル(ENaC)の発現
Project/Area Number |
13770871
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
松下 和通 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40293469)
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Keywords | 上皮Naチャンネル / ENaC / 尿路上皮 |
Research Abstract |
ラットを用いてその尿路におけるENaCの発現の有無、局在について検討を行った。ENaCの各サブタイプ(α・β及びγ)DNAの発現をPCR(polymerase chain reaction)法を用いて検索した。腎については大まかな局在同定のため、皮質と髄質を分離した後それぞれの組織をホモゲナイズして試料として使用した。腎においては髄質において皮質よりも強く、各ENaCのサブタイプの発現を認めた。尿管・膀胱にも同様に各ENaCのサブタイプの発現を認めたが、これらの組織においてはαサブユニットの発現が弱く、腎の結果と異なるものであったため、検出感度の高いRPA(RNAse protection assay)法を用いて再度検討した。その結果はPCR法のものと同様のものであった。また、精巣・精管・精嚢についても同様の検討を行ったところ、精巣においては各サブユニヅトの弱いシグナルを認めるものの、精管・精巣においてはシグナルを検出しなかった。しかし、これらの組織はその分子生物学的検討を行う際の試料作成段階に、不安定な状態となる傾向があり、現在再検討を行っているところである。 そこで、各サブユニットの尿路性器における局在同定のために、non-radioactive probeによるin situ hybridization法を用いた。腎では遠位尿細管と集合管に各サブユニットの発現を認めた。腎孟・尿管から、膀胱にかけてはβ・γサブユニットが優位であった。シグナルと粘膜との関係について現在さらに高解像度での検討を進めているところである。精巣・精管・精嚢についても同様の検討を行ったところ、現時点では高いバックグラウンドを検出してしまい、今後の更なる手技を含めた検討を要する。
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