2001 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン抵抗性前立腺癌の成因と増殖におけるAkt/protein kinase B活性化に関する研究
Project/Area Number |
13770885
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
佐藤 文憲 大分医科大学, 医学部, 助手 (30305049)
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Keywords | 前立腺癌 / LNCaP / PC3 / テストステロン / ホルモン抵抗性 / Akt |
Research Abstract |
【目的】前立腺癌細胞の生存と増殖には細胞内生存シグナルAkt/Protein kinase B(Akt)の活性化が極めて重要と考えられているがその詳細は不明である。血清除去および低テストステロン培地におけるPC3とLNCaPのAkt活性化とその意義について検討した。【方法】LNCaPをチャコール処理したテストステロン除去培地(CSS)で,PC3を無血清培地(S(-))で培養し,Akt寸活性化をantiphospho. Akt抗体(p-Akt-Ser473:New England biolab.)を用いたWesten blottingによって解析し,生存細胞数の測定とWST-1アッセイによる細胞増殖能の検討を行い,さらにヘキスト33342染色による細胞形態変化につき検討した。【結果】LNCaP-CSSは24時間でリン酸化Akt量が増加し,この状態は7日めも持続していた。PC3-S(-)は24時間でリン酸化Aktが著明に増加し,その後低下した。これらのAktリン酸化はPI3K阻害剤(LY294002)の添加によって著明に抑制された。LNCaP-CSSとPC3-S(-)にLY294002を添加することにより細胞数は著明に減少し,細胞増殖は抑制され,形態的にアポトーシス細胞の増加を認めた。【考察】LNCaPとPC3はそれぞれテストステロンあるいは細胞外因子に依存しないAkt活性化の系を有している。これらの結果より,Akt活性化が前立腺癌細胞におけるホルモン除去後の生存と増殖に促進的に作用していると推察され,Aktはホルモン抵抗性前立腺癌治療の標的分子となりうると考えられた。
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