2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770935
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小川 真里子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40296653)
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Keywords | ホルモン補充療法 / 更年期 / Lp(a) |
Research Abstract |
(方法)慶応義塾大学産婦人科の更年期外来を受診した閉経後女性40名(年齢55.0±6.4歳,BMI21.0±3.1)を対象とし,本研究に対する文書による同意を得た後に,Lp(a),Lp(a)フェノタイプおよび総コレステロール(TC),LDLコレステロール(LDL-C)および中性脂肪(TG)を測定した.Lp(a)フェノタイプは,SDS-PAGEによるイムノブロット法を用いて測定し,Utermannらの報告を基にF,B,S1,S2,S3,S4の6bandと検出されないnullに分類した.また,20例については結合型エストロゲンと酢酸メドロキシプロゲステロンを用いたホルモン補充療法(HRT)を行い,施行前から施行後6カ月毎にTC,LDL-C,Lp(a)を測定した。 (成績)(1)フェノタイプの頻度としては,S2,S3,S4が多くを占めた.(2)TCが220mg/dl以上の高TC血症群ではS2は認めなかった.(3)HRTのTCに対する効果についてはフェノタイプによる相違は認められなかった.(4)しかし,HRT施行後,F等の低分子量フェノタイプの例ではLp(a)は通常と異なりむしろ上昇する傾向にあった. (結論)今回の検討からフェノタイプによりLp(a)のHRTに対する反応性に差異がある可能性が示唆された.したがってフェノタイプの解析が,HRTの脂質に対する効果の治療前評価に有用な情報となり得ることを示した.
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