2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770939
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
福地 剛 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70245554)
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Keywords | 子宮体内膜 / 遺伝子発現 / レポータージーンアッセイ / Wntシグナル |
Research Abstract |
本研究は子宮体内膜の増殖における関与が示唆される、Wntシグナル伝達系に焦点を絞り培養細胞株を用いてWntシグナルの下流の遺伝子群を網羅的に発現解析することを目標としている。 初年度として、本年は当研究に用いる細胞株の樹立を行った。つまり、Wntシグナル伝達系が機能し、転写活性を示す細胞株を樹立した。すでにβカテニン遺伝子変異によりWntシグナルが活性化していることが確認された培養細胞株から変異型βカテニンcDNAを単離した。このcDNAを発現ベクターに組み込んだものと、βカテニンを介してWntシグナルの標的となるレポーターベクターとを準備し、レポータージーンアッセイの系を確立した。同時に、子宮体癌由来培養細胞株7株を対象としてβカテニン遺伝子の状態を調べたところ、2株に遺伝子変異が確認され、5株は野生型であった。この野生型5株を対象に、変異型βカテニンとレポータージーンのダブルトランスフェクションをおこない、ルシフェラーゼ活性を測定した。その結果、1株でルシフェラーゼ活性の上昇が認められたが、比活性が低値であったので、さらにこの培養細胞株をシングルセルクローニングし、9種の亜株を樹立した。この亜株を対象に同様のルシフェラーゼアッセイをおこない、最終的にルシフェラーゼ活性が4倍程度まで上昇する株を樹立した。 今後この培養細胞株を対象にして、変異型βカテニンを遺伝子導入し発現する遺伝子群をSAGE法にて網羅的に解析する予定である。
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