2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770955
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平塚 康之 京都大学, 医学研究科, 助手 (40324636)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 再生 / ビーグル犬 / 声帯 |
Research Abstract |
<目的> 声帯萎縮あるいは声帯障害モデルに対して、間葉系幹細胞を用いて声帯の再生を試みること。 <方法> 声帯内に直接幹細胞を注入しても、長期間その部位にとどまらせることは困難であると考え、まずコラーゲンを含んだ培地内での間葉系幹細胞培養を試みた。そして培養した幹細胞を声帯内に注入し、生着を観察した。 実験用動物にはビーグル犬を用いた。 全身麻酔下に、ビーグル犬の上腕骨あるいは大腿骨より骨髄を採取し、アテロコラーゲンを加えた培地で培養を行った。 全身麻酔下に、培養した間葉系幹細胞およびアテロコラーゲンをファイバーで観察しながら声帯内に注入した。声帯の状況を定期的にファイバーで観察を行い、肉眼的変化を観察した。また声帯を摘出し組織学的検討を行った。 <結果> 1.1%アテロコラーゲン加MEM培地上で間葉系幹細胞の増殖が見られた。 2.組織学的には、幹細胞と思われる未成熟な細胞が声帯組織および筋肉内に生着していた。 <結論> アテロコラーゲン内で培養した間葉系幹細胞を声帯内に注入したところ、長期にわたり幹細胞の生着を認めた。声帯萎縮に対する治療あるいは声帯切除後の声帯再生の可能性がある。
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