2001 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタグランディンF2αに網膜神経節細胞死を回避するチャネル修飾作用があるか?
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13771021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 邦生 三重大学, 医学部, 助手 (00303727)
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Keywords | 網膜神経節細胞 / Ca電流 / パッチクランプ / 低酸素 / プロスタグランジンF2α |
Research Abstract |
1.標本の作製 1) 実験の2-4日前に幼若ラットの上丘に蛍光色素(Fast Blue)を注入し、網膜神経節細胞(RGC)を逆行性に標識した。 2) 摘出眼球から網膜を摘出し、細片にし、酵素的並びに機械的にRGCを単離した。 3) 2)で得られたRGC浮遊液をチャンバーに移し、標本をUVで短期間励起してFast Blueで逆行性に標識されたRGCを観察し同定した。 2.Ca電流の同定・観察 1) 1. 3)で同定したRGCに対し、whole-cell patch clampを行った。-90mVに電圧固定し、静止電流を電圧固定法により測定した。 2) 現在、電極内液にCsCl(Kチャネル阻害剤)を含むピペットを用い、またTTX(Naチャネル阻害剤)および4-AP,TEA(いずれもKチャネル阻害剤)を含み、95%酸素・5%二酸化炭素で飽和した細胞外液で潅流しながら、電流測定を行っている。 3.今後の計画 2. 2)で得られた電流に、低(無)酸素の潅流液置換を行い(酸素を窒素に置換した混合ガスで飽和した細胞外潅流液を使用する)、この低(無)酸素状態で誘発されるイオン電流を記録する。誘発された電流がCa電流であることを、Caイオン組成が0でCaキレート剤(EGTA)を加えた細胞外潅流液に切り替えることで証明し、Ca電流のサブユニットを各種阻害剤を使用することで同定する。更に同定されたCaイオン流がプロスタグランジンF2α(PGF2α)の投与で抑制・阻害されるかを観察する。
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Research Products
(1 results)