2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
安原 徹 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70305605)
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Keywords | 糖尿病黄斑症 / 遺伝子多型 / 局所浮腫 / びまん性浮腫 / 虚血性黄斑症 / 色素上皮症 |
Research Abstract |
本研究は、わが国での成人中途失明原因の第一位である糖尿病網膜症において、視力低下の主要な原因となっている糖尿病黄斑症を研究対象とし、その病型分類にもとづく、動脈硬化・高血圧・糖尿病腎症・血栓関連遺伝子多型の解析を目的としている。 糖尿病黄斑症に関して、現在一般臨床的には局所浮腫、びまん性浮腫、類嚢胞黄斑浮腫、色素上皮症、虚血性黄斑症に分類されているが、類嚢胞黄斑浮腫については単純に局所浮腫、びまん性浮腫の重症型ともとらえられるため今回の検討からは除外するのが妥当とみなした。 本年度我々は、まずこれらの臨床分類を検眼鏡的所見・蛍光眼底造影所見・OCT (Optical Cohrrence Tomography)所見によって詳細に検討した。結果、びまん性浮腫に関しては局所浮腫の病態成分を含んでいるものも多く、虚血性黄斑症にはびまん性浮腫を伴っているものや色素上皮症を併発しているものが多く見られた。つまり糖尿病黄斑症には単独の病態で存在するものと、複数の病態が融合して存在するものがある。この結果を踏まえ、検討対象とする病型分類を、局所浮腫+びまん性浮腫、びまん性浮腫+虚血性黄斑症、びまん性浮腫+色素上皮症の3系を加えて合計7型とした。予定症例数は各分類毎に50例であるが、各病型群ともにその過半数にも足りておらず、現在のところ黄斑症と有意に相関する遺伝子多型の解析結果は得られていない。今後さらなる症例数の増加と検討が必要である。
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