2001 Fiscal Year Annual Research Report
口腔レンサ球菌のディフェンシン感受性の多様性とその機構の解析
Project/Area Number |
13771108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
江藤 亜紀子 国立感染症研究所, 口腔科学部, 研究員 (50291125)
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Keywords | 抗菌ペプチド / ディフェンシン / レンサ球菌 |
Research Abstract |
本研究は、抗菌ペプチド(抗菌活性をもつペプチドの総称)の臨床応用を目的として、口腔レンサ球菌のディフェンシンに対する感受性の解析を行う。抗菌ペプチドは自然免疫を担う重要な分子群であり、無脊椎動物、植物、ほ乳動物まで広く存在が認められているが、動物種により発現している分子種はかなり違いが認められる。生体由来であり安全性が高いことに加え、抗生物質耐性菌に対しても抗菌効果が高く、耐性も起こりにくいことが報告され、臨床応用の可能性が期待されている。唾液中に発現している抗菌ペプチドの1種、ベータディフェンシンファミリーのうち、hBD-1とhBD-2の口腔レンサ球菌に対する効果をRadial diffusion assayにより比較したところ、hBD-2の方が強い殺菌効果を示した。また、22種の口腔レンサ球菌のhBD-2に対する感受性を比較したところ、S.mitis、S.anginosusが低感受性を示した。これら2種の菌が示すhBD-2低感受性の機構を明らかにするため、種々の阻害剤の効果を検討した。その結果、この機構にはプロテアーゼが関与することが示唆された。さらに菌体抽出試料より、hBD-2を不活性化する分子の探索を行っている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Nomura.Y, Eto A., Harada N., Senpuku H.: "Identification of Motif Binding with HLA-DR8 for Peptide Vaccine Against Streptococcus mutans"(in press).