2002 Fiscal Year Annual Research Report
PIXE分析によるダイナミックMRIと高速螺施CTでの腫瘍血管、血流の画像評価
Project/Area Number |
13771118
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
犬童 寛子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00301391)
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Keywords | PIXE分析 / Gd造影剤 |
Research Abstract |
昨年同様、(株)イオン加速器のサイクロトロンのアクシデントにより、測定が不可能となったため、日本アイソトープ協会仁科記念サイクロトロンセンターにて、測定を依頼し施行した。血中濃度の他、唾液への造影剤の移行が測定されれば、今後非侵襲的に最適撮像タイミングが予測されうることを昨年発見し、唾液での測定を試みたが、実際のMRI検査時に30秒間隔で唾液を採取する事は手技的にも、体位的にも困難であった。そこで血液を30秒間隔で採取し実際の造影時の血中濃度を想定したGd造影剤を極微量混入し、試料作成しPIXE分析を行った。GdについてはLaのスペクトルを測定した、サイクロトロンでの測定自体は岩手医科大、世良先生、アイソトープ協会二ツ川先生より、FUTATUGAWAの方法に準じて行った。結果-唾液と違い、血液中においてK、Clが非常に高値であり、KaスペクトルがGdのLaスペクトルに近いFeが妨害金属となりうるが、経時的に血中濃度のGd造影剤は滅少しても、測定では1μg/g以下の濃度でも測定可能であり、実際の検査時の血中濃度の変動を考慮しても充分に測定可能であることがわかった。しかし、内部標準にはIn標準液を用いGd自体とSeraによる自己標準法を使用したところ、In濃度のばらつきが多かったため、今後In濃度の濃度を高くし、再度正定量を行う必要があると考えられた。実際の検査時においては30秒間隔で血液を採取し素早く試料作成を行い、極薄の膜で保持する必要がある。またそれにより、患者の体動が懸念されるため、今後試料作成には検討が必要であると考えられる。
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