2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 康弘 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90281477)
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Keywords | 低出力レーザー / 歯胚 / マウス |
Research Abstract |
平成11年度奨励研究(A)文部省科学研究費(11771301)の助成を受け低出力レーザーの硬組織、特に歯牙形成に対する影響を検討するために、マウス歯胚に低出力He-Neレーザー照射を行った.結果照射群においては第1、2臼歯共にamelogenin、DSPPのm-RNAの弱い発現がみられ、組織学的に歯胚発育の遅延がみられ報告し、更なる歯牙形成に対する影響を検討した. 歯胚の発育過程においてcap stageでは歯胚組織細胞の増殖が、bell stageでは象牙芽細胞およびエナメル芽細胞への分化が認められる.我々はこれまでに、歯胚の成長とFGFの関連について検討し、FGF-4はcap stageで強い発現を示すが、bell stage以降ではほとんど発現が認められなかった.一方、FGF-2はcap stageおよびbell stageのいずれにおいても同程度のmRNA発現を示し、それぞれのstageで生理的役割を担っている可能性が考えられた.また、象牙芽細胞の分化マーカーであるdentin sialophosphoprotein(DSPP)とエナメル芽細胞の分化マーカーであるamelogeninを用いた実験により、FGF-2は未分化期のcap stageにおいて促進的な作用を有しているが、分化期であるbell stageにおいては抑制的な作用を有していることを認めており,そこで、FGF-2の作用をより詳細に検討するため、ALP, osteocalcinを指標に加え、さらに組織学的観察を行い、また、発育ステージにより異なるFGF-2の作用が他のFGFとの相互作用によるものであるか否かを調べるため、歯胚発育のシグナルセンター部位(enamel knot)に発現し、ステージ特異的なmRNA発現を示すFGF-4との関連について検討している.
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