2001 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織中のプロテオグリカンが実験的歯牙移動に及ぼす影響についての研究
Project/Area Number |
13771278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
山崎 敦永 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (80281286)
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Keywords | 実験的歯牙移動 / プロテオグリカン / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
プロテオグリカンは、骨基質の構成成分の1つで結合組織に広く分布しする。また、プロテオグリカンは、骨組織内に大量に存在し、骨芽細胞によって産生、分泌されるTransforming growth factor-βと親和性を持ち遺伝子発現を調節すると言われている。本研究の目的はラットに実験的歯牙移動を加えた歯周組織中のプロテオグリカン(デコリン、バイグリカン、バーシカン)、TGF-βの局在性の変化を組織化学的、免疫組織化学的に検索し、プロテオグリカンとTGF-βの関連を明らかにし、歯周組織中の組織構造における骨のremodelingに対する機構の解明を行なうことである。 I.歯牙の実験的移動、観察方法:実験動物としてWister系雄性ラット(10週)を用いた。歯牙の移動には左側第一臼歯と第二臼歯に0.152mmの加工硬化型Ni-Ti合金Wireを入れ第一臼歯の近心移動を行なう。実験期間は歯の移動から1、2、7、10、14日とし、実験期間を終了したラットの上顎を摘出し、免疫組織化学検索のためにパラフィン包埋を行なっている。 II.免疫組織化学の至適条件の設定および抗体の特異性の証明:用いる抗体は、プロテオグリカンでは、モノクローナル抗牛デコリン抗体(3B3、6D6)、ヒト抗バーシカン抗体、ポリ抗ラットバイグリカン抗体を、サイトカインのTGF-βについては、ラビット抗TGF-β抗体を用いる予定である。 現在、随時各週齢の連続切片を作製しており、今後、各切片について各種分子に対する抗体を用いて免疫組織化学染色を施し、円板組織内の分子の発現を詳細に観察する予定である。
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