2002 Fiscal Year Annual Research Report
新生骨への歯の移動・歯牙移植における超音波と血管内皮増殖因子の骨成熟促進作用
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13771280
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
三河 雅敏 昭和大学, 歯学部, 助手 (20276603)
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Keywords | 新生骨 / 歯の移動 / 意図的再植 / 低出力超音波照射 / 骨形成 / 歯根吸収 / 骨ラベリング剤 / 上顎急速拡大 |
Research Abstract |
本研究に用いた雄性ビーグル幼若犬においてはすべての個体に上顎の急速拡大を行った。その際、低出力超音波振動装置を用いた実験群は非照射の対照群に比べ拡大した歯の後戻りが少なく、また両群の縫合部の幅に差が見られないことから、実験群において拡大された部位は新生骨に置き換えられ維持されていることが示唆された。また、実験群では蛍光顕微鏡像により広範囲な骨標識剤によるラベリングが観察されていることにより、活発な骨の形成が起こっていたであろうと推測される。 これは、低出力超音波照射により口蓋縫合部の新生骨形成時に起こる複数の細胞反応において効果があり、骨形成の促進が起こったと推測できる。 拡大後の新生骨への歯の移動について、実験群ではすべての歯種において根面ラベリング率が対照群よりも大きいことより、骨改造がより活発に行われていることが示唆された。さらに、意図的再植歯に対しては、低出力超音波照射によって歯の吸収が抑制される傾向が明らかに認められ、意図的再植後の歯周組織の創傷治癒に対して有利に作用する可能性が伺われた。 以上のことより、低出力超音波パルス照射により上顎急速側方拡大後の新生骨形成促進効果があり、拡大後の後戻りを阻止した可能性が示唆された。また、矯正学的歯の移動に伴う歯槽骨の改造現象を活性化したり、意図的再植歯の歯根吸収を抑制する可能性が伺われた。 ただし、本研究では実験動物数が少ないことや、拡大を行っていない真の対照群が無い、あるいは縦断的な実験が行えていないなどの欠点が挙げられ、今後更なる追加実験による研究が不可欠であると考察している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 齋藤茂, 田中憲男, 三河雅敏: "感圧型咬合紙による各種不正咬合患者の咬合接触面積の変化"昭和歯学会雑誌. 22巻2号. 137-143 (2002)
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[Publications] 齋藤茂, 三河雅敏, 他5名: "昭和大学歯科病院矯正科に来院した口唇裂口蓋裂患者の臨床統計的調査"日本口蓋裂学会雑誌. 27巻1号. 101-112 (2002)
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[Publications] 齋藤茂, 三河雅敏, 他5名: "感圧型咬合シートによる歯の疼痛の簡便な判定法"日本矯正歯科学会雑誌. 61巻1号. 31-39 (2002)
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[Publications] 齋藤茂, 笠原茂樹, 三河雅敏: "各種不正咬合の患者の最後乳歯脱落年齢と第二大臼歯萌出年齢の関連"日本矯正歯科学会雑誌. 62巻2号(in press). (2003)
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[Publications] 齋藤茂, 三河雅敏, 倉林仁美: "保定期間における女子不正咬合患者の咬合力の変化と後戻り様相について"東京矯正歯科学会雑誌. 13巻1号(in press). (2003)
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[Publications] 齋藤茂, 三河雅敏, 倉林仁美: "保定期間における男子不正咬合患者の咬合力の変化と後戻り様相について"昭和歯学会雑誌. 23巻2号(in press). (2003)