2001 Fiscal Year Annual Research Report
3次元構築法を用いた骨・類骨界面組織の細胞周期及び活動性解析による骨形成の評価
Project/Area Number |
13771301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 良央 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30302152)
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Keywords | 骨 / 細胞活性 / 3次元構築 / 動物実験 |
Research Abstract |
平成13年度は、ウサギ12匹を用い、動物実験を行った。経過観察に最も適した時間を決定するためにまず実験12週後までのウサギを過剰麻酔にて屠殺し、4%パラフォルムアルデヒドで灌流固定後、EDTA脱灰し、通報に従いパラフィン包埋した後、組織切片を作製、HE染色を行った。HE染色から実験部位は、血餅から肉解組織に置き換わり、最終的には骨に置換されていくが、実験約1週で既存の骨より新生骨の形成が認められ、実験約8週で実験部の全体に骨が形成された。また実験モデルとして開発したウサギの副鼻腔が、粘膜の剥離によって活発な骨形成を確認することが出来たが、同時に何らの原因で形成した骨が吸収されていくことを確認した。従って実験部を吸収されない部位に限定して、追加実験を行い、新生骨の形成過程での細胞周期について、免疫染色、特殊染色、TUNNEL法などの染色を行った。染色標本を用いた形態計測学的検討から、増殖、活動性は、時間経過に応じ、低下することが明らかになってきており、骨形成過程における骨芽細胞の活動性が変化する可能性があることがわかった。現在は3次元解析のための立体構築を行っており、骨・類骨界面の表面積を算出し、各染色の陽性細胞の単位面積あたりの分布に関連するデータの収集に取り組み、客観的な評価法の確率を試みている。本実験は、多くの知見を得る可能性を持っていることがわかった。増殖能、活動性の低下の原因について、多くの要因が挙げられるが骨形成のスペースが減少することも一つの要因であり、骨形成を制御する環境要因を解明することが重要であることがわかってきた。特に本実験部位は含気腔として存在する部位であることから空気圧の影響が強いことがわかった。実験の複雑さを理解し、より単純化し考察するため、骨形成に影響を与える環境を解析することが重要であり、またそれによりより多くの知見得ることが出来ると考えている。
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