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2002 Fiscal Year Annual Research Report

金属配位型グリコファン類の合成と人工酵素としての利用

Research Project

Project/Area Number 13771348
Research InstitutionTokushima Bunri University

Principal Investigator

今川 洋  徳島文理大学, 薬学部, 助手 (80279116)

Keywordsグリコファン / 人工酵素 / 金属配位 / 脱トリチル化 / トレハロース / 脱保護法
Research Abstract

筆者は、環状構造を有しかつ金属配位能を有するグリコファン類をデザインし、包接を利用したゲスト分子の取り組みと、その分子を基質として、配位した金属による反応を行うことで、金属酵素様の機能を発現させることを目的に研究を展開してきた。金属配位部位にビピリジンを持つもの、及びピリジンを持つグリコファンの合成が完了し、その金属配位能について検討した。その結果、ビピリジンを持つ物では、パラジウムを強力に配位し、安定な錯体を形成することが明らかとなった。本化合物の大量合成に際して用いたトリチルエーテルは、一級水酸基に選択的に導入可能なことから、一般に汎用されている保護基である。しかしその脱保護には、過酷な酸性条件が必要である。今回の筆者が用いたトレハロースが基質の場合、酸に比較的不安定な1,1'のグリコシル結合の開裂を伴って、目的物を高収率で得ることが出来なかった。これは反応の進行に伴って生じるトリフェニルメチルカチオンが、再び反応して、トリチルエーテルを再生する逆反応が存在するため、反応時間の延長を引き起こし、副反応を助長しているものと考えた。そこでトリメチルシリルトリフラートを触媒にトリエチルシランを還元剤に用いて、トリフェニルメチルカチオンを還元的に消費することを検討した。その結果、反応速度は劇的に加速され、これまで標準的な条件で二日間かかった反応が、僅か10分で定量的に完結することを見出した。また反応の完結は、反応液の黄色の消失でもって容易に知ることができる。この反応の有用性を明らかにすることを目的に、様々な種類の保護基存在下での反応を検討した。その結果、酸に不安定なメトキシベンジルエーテルやアセタール系のMOM基存在下にいたっても、選択的にトリチルエーテルのみを脱保護することに成功した。本反応の開発によってトリチルエーテルの適用範囲を広げることができたと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Hiroshi Imagawa: "Triethyl-(or Trimethyl-) Silily Triflate Catalyzed Reductive Cleavage or Triphenylmethyl (Trityl) Ethers with Triethylsilane"Organic Letters. 5. 153-155 (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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