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2001 Fiscal Year Annual Research Report

液晶相を保持する新規脂質分散微粒子の微細構造評価と薬物担体としての利用

Research Project

Project/Area Number 13771354
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

中野 実  京都大学, 薬学研究科, 助手 (70314226)

Keywords両連続キュービック / 逆ヘキサゴナル / ナノパーティクル / X線小角散乱 / モノオレイン / オレイン酸 / ドラッグデリバリーシステム / アルブミン
Research Abstract

脂質として、水和すると液晶相を形成することが知られているモノオレイン、乳化剤として、両親媒性高分子Pluronicを用い、高圧乳化法による液晶微粒子の調製を試みた。その結果、水中に平均粒径150〜250mmの粒子が形成され、これらが比較的狭い粒径分布を有すること、粒径は乳化剤濃度に依存すること、粒子内部に両連続キュービック液晶相が形成されていること、が動的光散乱、X線小角散乱測定により判明した。さらに、モノオレインにオレイン酸を混合すると、その混合比によって、粒子の内部構造が、逆ヘキサゴナル液晶、逆キュービックへと変化することが判明した。これらのことから、調製条件を上手くコントロールすれば、粒径や内部構造が制御された液晶微粒子を作成することが可能であることが強く示唆された。
さらに、シフト試薬を用いたNMR測定により、粒子の外部から加えられたイオンは容易に粒子内部にまで浸透することが明らかになった。このような実験手法によって得られた結果は、粒子内に封入する薬物の徐放性や粒子の血中での安定性を考慮する上で有益な情報であると考えられる。
微粒子は、緩衝液中では安定であるが、ラット血漿とインキュベーション後、ゲルクロマトグラフィーにより分離すると、モノオレインや内包した蛍光物質の多くがタンパク画分へ移動することが判明した。この微粒子からのモノオレインの引き抜きはアルブミンによって引き起こされていることも明らかになった。この結果は予想に反し微粒子が血中での安定性が低いことを示しているが、タンパクとの相互作用によって内封薬物の放出が起こるというメカニズムは他に応用できる。また、ジグリセリドやリン脂質などを添加してアルブミンによる脂質の引き抜きを抑えることが出来れば、血中での安定性を向上させ液晶構造の特長を生かすことが出来ると考えられる。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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