2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石原 研治 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (00312596)
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Keywords | 好酸球 / インターロイキン-5 / 生存延長 |
Research Abstract |
気管支喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患において、好酸球は骨髄、末梢血および炎症部位で増加し、炎症部位に浸潤した好酸球は顆粒蛋白質を放出して組織を傷害するため、好酸球がアレルギー性疾患の病態悪化に大きく関与していると考えられている。また、インターロイキン-5(IL-5)はこのような疾患においてタイプ2ヘルパーT細胞や肥満細胞から産生されること、好酸球への分化誘導活性、および成熟好酸球の生存延長誘導活性を持つこと、あるいは気管支喘息患者の重症度が気管支粘膜中の好酸球数やIL-5mRNAの発現量と相関することが報告されているため、IL-5は好酸球増多を誘導することによりアレルギー性疾患の病態悪化に関与していると考えられる。 これまで、IL-5による好酸球生存延長の誘導には、p44/42 MAPK pathwayではなく,JAK2/STAT5 pathwayを介したde novo合成が関与していることを明らかにしてきたが、その機序は不明である。本研究では、IL-5で好酸球を一定時間培養したときに発現が変動する遺伝子、かつ、その発現経路がJAK2/STAT5 pathwayを介している遺伝子を好酸球生存延長誘導因子の候補遺伝子とし、活性を測定することによって好酸球生存延長誘導因子を同定し、次いで好酸球生存延長誘導因子の作用機序を明らかにすることを目的としている。 平成13年度は、IL-5で好酸球を一定時間培養してfluorescence differential display法により発現が変動する遺伝子を探索した。その結果、IL-5によって発現量が増加する遺伝子を38個、減少する遺伝子を23個単離した。現在、これら61個の遺伝子をサブクローニングし、塩基配列を決定している。
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