2001 Fiscal Year Annual Research Report
集積型生体分子センサーを用いたハイスループットSNPタイピング法の研究
Project/Area Number |
13771435
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
近藤 恭光 理化学研究所, 研究機器開発室, 研究員 (80333342)
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Keywords | 生体分子センサー / 光ファイバー / ハイブリダイゼーション / SNP / タイピング / 蛍光 |
Research Abstract |
集積型生体分子センサーの支持体として用いる光ファイバー上でのハイブリダイゼーションの実現と検出システムの開発のために、1)光ファイバーから発する蛍光ノイズの原因究明とその対策、2)光ファイバーへのDNA固定化法の開発、3)オリゴDNA-オリゴDNAハイブリダイゼーションの確認を行った。1)光ファイバー端面の蛍光計測には、蛍光顕微鏡をベースにした検出器を用いて行っているが、光ファイバー自身が持つ蛍光ノイズの強度が一定でなかったため、再現性よく、DNA固定及びハイブリダイゼーションの確認を行うことができなかった。この蛍光ノイズの原因を究明したところ、光ファイバーの被覆材から強い蛍光が発せられており、この被覆材の蛍光がノイズとなっていることが判明した。そこで、光ファイバーの被覆材をすべて除去した状態で、実験に用いることにより、蛍光ノイズを減少させ、安定した蛍光測定ができるようになった。2)光ファイバーへのDNA固定化の方法としては、繰り返し測定に使えることを目指し、光ファイバーの端面に共有的に結合させる手法を選択した。種々の反応条件を検討した結果、光ファイバーの端面をアミノシラン化処理し、グルタルアルデヒドを介して、アミノ化オリゴDNAを再現性よく固定することができるようになった。3)アミノ化オリゴDNAを端面に固定した光ファイバーを、相補鎖の配列を有するオリゴDNAハイブリ溶液と相補鎖でないオリゴDNAハイブリ溶液(共に蛍光標識されている)につけ、ハイブリダイゼーションを試みた。ハイブリダイゼーション後、洗浄を行い、検出器により蛍光測定したところ、相補鎖オリゴDNAと反応させた光ファイバーでのみ蛍光の増加が見られ、ハイブリッド形成の検出ができたことを確認した。
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