2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生理的指標に基づく転倒予防アセスメントのための基礎的研究
Project/Area Number |
13771472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
日浦 美保 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60324571)
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Keywords | 高齢者 / 転倒・骨折 / 重心動揺 |
Research Abstract |
【研究目的】地域高齢者と施設高齢者の易転倒性について重心動揺、下肢筋力、日常運動量の特徴を挙げ、今後の転倒予防の評価とすること。 【研究方法】研究の同意の得られた高齢者42名(地域18名、施設24名)について年2回の調査を実施した。調査内容は身体的基礎データ(身長・体重・既往歴など)を予備調査として行い、身体状況評価として重心動揺、下肢筋力、血圧、足背動脈血流、日常運動量の測定を行った。 【結果】 1.対象者の性別内訳は男性12名(地域6名、施設6名)女性30名(地域12名、施設18名)で、平均年齢は77.8歳(SD±4.7)〔地域77.9歳(SD±3.5)、施設78.1歳(SD±5.4)〕で有意な差はなかった。 2.2回目の追跡調査では、施設において5名の脱落者が出た。その理由は、入院やインフルエンザなどによる体調不良で転倒・骨折による者はいなかった。 3.重心動揺では1回目の調査で地域高齢者が総軌跡長で76.6cm、施設高齢者が68.9cmであったが、2回目の調査では地域、施設高齢者とも81.6cmと同様の結果であった。他の項目についても同じような結果で、1回目の調査時は施設高齢者に比べ地域高齢者の重心動揺が大きいが、2回目の調査ではその差が小さくなっていた。 4.日常運動量については機械の取り付けが簡便でないことより、施設高齢者の一部(9名)しか協力が得られなかった。一週間の測定により1日平均を算出した。日常運動量は平均で4287歩(SD±924.0)で運動による消費カロリーは182.3kcal(SD±221.2)であった。 その他の項目については現在、分析中である。今後も経時的に変化を調査していく予定である。
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