2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
細田 泰子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (00259194)
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Keywords | 臨床実習教育 / 看護学実習 / 臨床指導者 / 実践的知識 / 教育的アプローチ / 実習教育への影響要因 |
Research Abstract |
今年度は、「臨床指導者の教授方法に影響を与えている要因に関する調査」を実施した。予備調査(対象:臨床指導者52名)に基づいて質問紙を作成し、就業機関の異なる10名の臨床指導経験者にパイロットスタディを依頼した。調査項目は、1.看護および実習指導の経験、2.実習指導を困難にしている要因、3.学生のイメージ・学習内容、4.実習において実施している指導の方法と内容、5.実習指導の体験(学生の助けとなる関わり)とした。 本調査は、看護婦(士)養成機関の実習を受け入れている関東圏内500床以上の38病院に所属する「現在、臨床指導者としての役割を担っている」看護職902名を対象に実施し、691名(回収率76.6%)の回答を得た。調査票は、看護部を経由して配布し、回収は郵送にて行った(2001年11月〜2002年1月)。倫理的配慮として、研究目的と方法、結果の発表方法、匿名性、研究協力は自由意思によることを文書で説明した。 調査結果は現在分析中であるが、以下のような傾向が認められた。対象者の実習指導の平均経験年数は約3年で、30%以上の経験率を示していたのは、成人、基礎、老年看護学実習であった。実習指導者講習会の受講者は約65%であり、その半数以上が所属施設外の講習会を受講していた。実習指導において難しいと感じる対人関係については、5段階評定の平均3.0以上を示していたのは、「学生」、「他のスタッフ」、「学校(教員)」であった。学生に対する実習指導では、「学生の指導と業務を調整するのが難しい」、「自分の指導方法に自信がない」、「学生の受け持ち患者を選定するのが難しい」という考えが5段階評定の平均3.6以上であった。学生に対するイメージでは、「価値のある」、「新鮮な」がSD法による調査で7段階評定の平均5.0以上を示した。また、臨床指導者が学生に学んで欲しいと思うことでは、「看護の魅力・楽しさ」、「患者の理解」が50%以上の選択率であった。
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