2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13771502
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Research Institution | Teikyo Heisei Junior College |
Principal Investigator |
遠藤 伸子 帝京平成短期大学, 看護学科・基礎看護学, 助教授 (90310408)
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Keywords | 栄養評価 / 身体計測 / 栄養ケアマネジメントシステム / NCM / 安静時エネルギー消費量 |
Research Abstract |
[目的]青少年のリファレンスデータが不十分な安静時エネルギー消費量(REE)と身体計測値の収集・分析を行い、学校保健で使用可能な栄養状態の評価・判定方法を検討した。[対象/方法]関東圏内の中・高等学校8校に在籍する男女655名(男子530名、女子125名)を対象に、(1)身体計測(身長・体重・上腕周囲長・下腿周囲長・上腕三等筋皮下脂肪厚・肩甲骨下皮下脂肪厚・安静時エネルギー消費量(ヴァイン社))(2)質問紙(活動状況、食事摂取状況、適正体重及び体重管理方法への関心・不定愁訴・健康問題の有無等)により栄養状態の評価を行った。[結果/考察]BMI判定では、女子143名中、痩せと判定された者が30%、標準65%、肥満5%であり、男子生徒510名中、痩せと判定された者は25%、標準65%、肥満10%であった。男女とも学校保健統計報告の全国平均と比較し、痩せと判定された者が多く、肥満と判定された者が少なかった。同対象者を皮下脂肪厚による脂肪率で判定すると、女子19%、男子24%が肥満と判定され、正常体重肥満者の多いことが明らかになり、体格指数判定での限界と体組成判定での評価の必要性が確認された。使用した脂肪厚測定器具(アッボト社)は、栄研式との相関性が高い上、測定者間誤差が少なく、軽量・安価・非侵襲性であり、学校での使用に適していた。REE測定では、学年があがる毎、また筋肉量が上昇する毎にREEが高値になることが確認され、肥満解消や身体作りの優れた指標となることが示唆された。一方、REEと不定愁訴との関連については明らかにならなかったものの、REEは個人差の大きいことが確認された。また、適正体重や管理法等についての生徒の関心が高い反面、生徒のニーズに応える栄養教育が行われていないことが確認され、総合的な栄養の評価・判定を含む栄養ケアマネジメントシステム導入の必要性が示唆された。
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