2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの身体運動時の自発性瞬目と視覚情報処理機能との関連
Project/Area Number |
13780011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北城 圭一 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (70302601)
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Keywords | 自発性瞬目 / 小型瞬目計測システム / 視覚的注意 / ワーキングメモリ |
Research Abstract |
平成13年度は瞬目のタイミングを計測する小型瞬目計測システムを開発し、テストを行った。 このシステムでは赤外線発光ダイオードにより赤外線を眼球に照射し、反射した赤外線を、フォトトランジスタをセンサーとして用いて受光する。発光ダイオードとフォトトランジスタは眼鏡にとりつけ、方向、位置の調節が可能である。赤外線信号を小型アンプ(ケースサイズ90×135×35mm)によって増幅すると、開眼時と閉眼時の反射率の違いにより、瞬目時にはスパイク上の波形が得られた。この波形をオンラインまたはオフラインでPCに取り込むことによって瞬目のタイミングを計測、解析することが可能となった。また、赤外線の強度については可変方式とし、各個人で赤外線強度を調節して最適な波形を得ることを可能にした。 小型アンプは9V電池によって約15時間の連続計測を行える。さらに、市販のDATレコーダと組み合わせて携帯可能な小型計測システムを構築し、実験室条件、及びフィールド条件においてテストを行い、両条件において瞬目のタイミングが計測可能であることを確認した。 本システムを用いて、映画等の映像観察時の自発性瞬目のタイミングについて計測を行い、現在解析中である。これまでの結果、同一映像観察時には瞬目のタイミングが同期するとの結果が得られており、視覚的注意、あるいはワーキングメモリ等の高次脳機能と瞬目のタイミングとの関連が示唆される。
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