2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
檜垣 靖樹 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10228702)
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Keywords | 骨格筋 / 糖取り込み / 運動 |
Research Abstract |
骨格筋収縮由来の糖取り込み因子を明らかにするために、ラットのEDL筋を摘出し、in vitroの実験系にて検討した。まず、骨格筋収縮によるアデニンヌクレオチドの代謝産物であるヒポキサンチンが骨格筋の細胞レベルで糖取り込みを亢進させるか、検討した。測定方法は、摘出したEDL筋をクレブス緩衝液中でインキュベートし、以下の実験条件下において、RIでラベルされた[14C]-Manitolと[3H]-2-deoxyglucoseを用い、糖取り込み速度を算出した。その結果、緩衝液中にヒトの生理的高濃度と考えられる1mMヒポキサンチン存在下では、糖取り込みの亢進は認められなかった。ヒポキサンチンは、血管内皮細胞に存在するキサンチンオキシダーゼによってキサンチンと代謝される。そこで、試験管内で高濃度のヒポキサンチンレベル状態でキサンチンオキシダーゼを活性化し,糖取り込みの亢進が認められるか,さらに検討を加えた。ヒポキサンチンのみの刺激では糖取り込みの亢進が認められなかったにもかかわらず、キサンチンオキシダーゼを同時に刺激すると、骨格筋細胞内への糖取り込みの亢進が認められた。この亢進は、キサンチンオキシダーゼの活性度に応じてdose-dependentに認められ,この反応で産生される分子が骨格筋の糖取り込みに関与している可能性が高くなった。現在、このような実験条件下で試験管内に産生される物質の同定を検討するとともに、それらの候補分子をin vitroの実験系で添加試験を行っている。
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Research Products
(1 results)