2001 Fiscal Year Annual Research Report
トレーニングによる骨格筋ミオシン重鎖遺伝子の発現調節領域の同定
Project/Area Number |
13780043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
奥本 正 東亜大学, 総合人間・文化学部, 講師 (70330727)
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Keywords | トレーニング / ミオシン / 遺伝子直接注入法 |
Research Abstract |
本年度は、まずミオシン重鎖IIB遺伝子のプロモータ領域(約2600bp)のクローニングをPCRを用いて行った。得られたPCR産物を蛍ルシフェラーゼ遺伝子を含むプラスミドDNAにサブクローニングした。このプラスミドDNAはミオシン重鎖IIB遺伝子の転写開始位置の上流2560bpから転写開始位置の下流13bpを含んでいた。このプラスミドDNAを速筋タイプの前頸骨筋と遅筋タイプのヒラメ筋にそれぞれ100μg、50μg直接注入した。注入5日後、注入した筋を取り出し、タンパク質の抽出を行った。そして抽出を行ったタンパク質のレポーター遺伝子(ルシフェラーゼ遺伝子)の活性は、ルミノメ-ターを用いて測定を行った。 また、ミオシン重鎖IIB遺伝子の上流部位の長さが異なるようなプラスミドDNAを作製するために、上述のプラスミドDNAを数種類の制限酵素を用いて切断し、もう一度サブクローニングを行った。得られたプラスミドDNAはミオシン重鎖IIB遺伝子の転写開始位置から上流に、それぞれ1282bp、295bp、63bpを含んだものであった。それらのプラスミドDNAも同様に前頸骨筋とヒラメ筋に注入し、5日後筋肉を取り出した後、ルシフェラーゼ活性の測定を行った。 さらに前頸骨筋、ヒラメ筋に発現しているミオシン重鎖IIBのタンパク量をSDS-PAGE法により、またmRNA量を定量的RT-PCR法により定量した。 来年度は、1週間の持久トレーニングを行ったラットの筋肉に今年度作製したプラスミドDNAの注入を行い、トレーニングによるミオシン重鎖IIB遺伝子発現の変化に必須の調節領域の同定を行う予定である。
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