2001 Fiscal Year Annual Research Report
学習教材のCG表現の写実性が内容理解に及ぼす影響の研究
Project/Area Number |
13780106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
柳沢 昌義 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 講師 (30319008)
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Keywords | 情報教育 / コンピュータグラフィックス / メンタルイメージ / ファイル / フォルダ |
Research Abstract |
本研究の対象とする学習教材として、情報教育の中における「ファイルとフォルダ」に関する学習項目をえらんだ。情報教育で、パソコンの内部原理を理解させるためにコンピュータグラフィックスを用いた教材開発を行うために、どのようなイメージを用意すればよいか/グラフィックスの品質はどうするかなどを決めなければならない コンピュータの原理を理解させるためには、操作ではなく、積極的にメンタルイメージの形成を促すような教材と教授法が必要であると考える。そのためには、教材になんらかのイメージ図を付与することが望ましい。 このようなコンピュータ内部の状態を可視化するためのモデル(イメージ)として、どのようなものが適切であるのかを研究することがまず必要なことあると筆者は考える。そのため、本研究では、エキスパートと初心者のコンピュータ内部についてのメンタルイメージの差異に着目し、その差異を埋めるようなCG表現について考えた。 本研究では、特に「ファイルとフォルダ」を取り上げ、利用者のもつメンタルイメージから、教授法および可視化の方法について議論する。被験者に、「フォルダを作成する課題」及び、「フォルダに文書を保存する課題」を想像によって図入りのマニュアルを作成させ、そのマニュアル文と図の分析から、利用者のイメージのミスを分析した。その結果、フォルダ等の操作における、様々な操作方法のバリエーションや画面の違いが混乱を引き起こしていることなどが分かった。また、「ファイル-フォルダ」を比喩を用いて説明させ、概念理解がかならずしも正しい操作の原因になっていないことがわかった。これらの結果から、エラーの原因となっているイメージを矯正するCG教材を開発するためのヒントが得られた。
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Research Products
(1 results)