2001 Fiscal Year Annual Research Report
天体観測教育用バーチャルリアリティー・ディスプレイシステムの開発に関する研究
Project/Area Number |
13780114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青柳 貴洋 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助手 (10302944)
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Keywords | 天体観測 / 教育工学 / バーチャルリアリティ / 方位センサ / 星座 / ディスプレイ / 理科 / 教育 |
Research Abstract |
本研究は、「星空の観測」をコンピュータとバーチャルリアリティを組み合わせることにより補助するシステムを開発および評価することを目的とする。 まず、本研究の基本となる、電子星座盤システムを開発した。開発用のコンピュータを購入して、そのコンピュータ上でソフトウェアを開発した。この電子星座盤は、観測場所の緯度、経度、および観測する方位と視野の範囲をパラメータとして、星図(惑星、主な恒星)を液晶ディスプレイに表示するものである。恒星と星座の位置は、天文年鑑等の赤経、赤緯のデータを用い、また、月と惑星の位置は、天体の位置計算の理論式を用いて計算した。星座を構成する星は、線で結び、おおよその星座の形状がわかるようにした。 次に、ディスプレイに方位センサーを取り付け、ADコンバータを経由してコンピュータに接続し、ディスプレイの向いている方向をソフトウェアで取得できるようにした。方位センサーには、角速度センサー(ジャイロ)を3つ使用し、それぞれの出力電圧(角速度に対応)は、制御用コンピュータのAD変換ボードに入力される。プログラムでは、角速度を積分計算し、ディスプレイの向いている方向を計算する。そして、その方向に見える星座の情報を計算するようにした。これにより、電子星座盤ソフトウェアで、ディスプレイの向いている方向に同期して星図が画面に表示されるようになった。また、ディスプレイの右下に子画面を表示し、広い範囲の星座を確認することもできるようにした。 HMDへの対応および、星座の説明など表示の機能の追加、システムの評価は来年度の課題となる。
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