2002 Fiscal Year Annual Research Report
授業におけるインターネットからの情報取得時間に関する研究
Project/Area Number |
13780115
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
室田 真男 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (30222342)
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Keywords | インターネット / 情報取得時間 / 反応曲線 / WWW / 回線速度 / TCP |
Research Abstract |
本研究は、学校においてインターネット利用した場合に、インターネットとの接続回線速度がどの程度であれば実際の教育に使えるかという検討を、実証的な測定データから行うところに特徴がある。今年度は、以下の成果を得た。 1.学習活動における「反応曲線」に基づいた一斉アクセス状況の実現 授業において児童生徒がネットワークから情報取得をはじめる時間は、完全に「同時」ではなくある時間幅を有する。昨年度は、その幅を正規分布と仮定したが、今年度は、学習活動における「反応曲線」に基づいて規定し、実験条件をより授業に近いものにした。 2.「反応曲線」に基づいた一斉アクセス状況における情報取得時間の実測 昨年度構築した、「疑似校内LAN」の端末から「仮想インターネット」上のサーバへTCPコネクションを確立し、サーバからデータを取得する時間を測定するシステムを利用して、「反応曲線」に基づいた一斉アクセス状況における情報取得時間を実測した。 「疑似校内LAN」と「仮想インターネット」との接続回線速度は、128Kbps,1.5Mbps,10Mbps,100Mbpsと変化させた。また、サーバから取得するデータサイズを,8KByteから1024KByteまで段階的に変化させた。更に、サーバからデータを取得する端末数を2台〜8台、TCPコネクション数を2本〜48本と変化させた。「反応曲線」に基づくTCPコネクションは、平均反応時間を5、10秒、それぞれの標準偏差を1,5,10,20秒と変化させて情報取得時間を測定した。 3.情報取得時間の等値線図による提示 上記測定により得られた情報取得時間の平均値および標準偏差を、それぞれの回線速度ごとに等値線図の形で示した。そして、学校授業において必要なインターネット接続回線速度について考察した。
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