2001 Fiscal Year Annual Research Report
問題意識の発生・変化・消失に注目した観察・実験プロセスの分析
Project/Area Number |
13780143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡邉 重義 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (00230962)
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Keywords | 問題意識 / 観察・実験 / 授業分析 / 学習プロセス / 問題解決 / 単元構想 / 教材開発 |
Research Abstract |
本年度は、研究の初年度であり、基本的に本調査のための資料収集や予備的調査を実施した。研究内容とその成果は次の通りである。 まず、小学校5事例、中学校4事例の理科授業を観察し、その学習指導案の分析を通して、授業構想段階における問題解決のモデルを抽出した。また、過去3、4年間に実施された理科の研究授業等の学習指導案を収集し、同様の分析を行い、観察・実験の内容と学習プロセスの関係や授業における観察・実験の位置づけなども分析した。 問題解決学習の構想については、小学校理科6年「大地のつくり」の単元において、小学校の教師と連携して単元計画を構想した。単元計画では、問題意識を自己評価する段階を毎時間設け、さらに単元の半ばと最後に児童個人の問題意識を振り返る時間を設定した。それから、中学校・高等学校において生徒の問題意識を調べるための実験として、盲斑や、反射など自分の体について調べる実験を新たに開発し、高等学校において実践した。この成果については、日本理科教育学会第51回全国大会と日本生物教育学会第72回全国本会で発表した。 観察・実験プロセスの調査・分析では、問題意識の発生する原因を調べるために、中学校理科のグループ実験における学習者の相互作用をVTR記録を用いて分析した。その結果、グループ外の生徒との相互作用がグループ内の生徒間の相互作用や探究プロセスに影響したことなどがわかった。また、小学校理科「大地のつくり」では、単元レベルでの問題意識の変化を調査したが、授業が3学期に実施されたものであるため、データの分析は現在実施中である。
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